Truman Customer Story Column
「サウナに行きたい」
体験談を受け取ってみると、答えがとても短い方がいらっしゃいます。この方の体験談がそうでした。一つの欄に一行、ある欄には「なし」の一語。それでもそのなかに必要な話はすべて入っていました。
手術前にいちばん心配されていたのは、日常生活が不便にならないかという点でした。そして手術後に書いてくださった答えは「大きな不便はない」でした。
この二行がこの方の体験談のすべてです。ただし回復の速さと不便の程度は手術の範囲と個人の状態によって差がありますので、この方の経過をそのままご自身に当てはめて予想されないほうがよいです。

初めて来院されたときの感じをうかがうと「親切だ」とだけ書かれました。手術中に記憶に残った瞬間はあったかという質問には「なし」と答えられました。
手術に関するかぎり、記憶に残ることがないという答えは悪い答えではありません。何事もなかったという意味だからです。
手術後にいちばんしたいことへの答えはサウナでした。この答えを書いてくださった方はこの方だけではありません。
銭湯やサウナは、この疾患で来られる方が長く避けてきた場所である場合が多いのです。服を着ていれば隠せますが、そこではそうもいきませんから、自然と足が遠のきます。行きたいという言葉は、ですから入浴の話というより、避けなくてよいという話に近いのです。
ただしサウナや銭湯は、傷が癒える状態を確認して時期を決めます。いつから行かれてよいかは、回復の経過を見ながら診察のときにご案内します。
この方は後悔のない手術だと思うという言葉を残されました。これはこの方ご自身の所感であり、手術が必要かどうかとその結果は人それぞれ異なりますので、診察を通してご自身の状態を確認されたうえで判断されればよいのです。
短く書いてくださった体験談でしたが、私には十分な体験談でした。長く我慢された分、楽に過ごされることを願っています。