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手術をすすめる前に、まず申し上げることがあります
意外に思われるかもしれません。私はカウンセリング室で、手術の話より先に別の話を切り出すことがあります。
「一度、運動を頑張ってみるのはいかがでしょうか。」
女性化乳房の相談にお越しになった方へ運動の話を先に差し上げる理由、今日はそのお話をしてみようと思います。
二つの心配を抱えてお越しになりました
この方がカウンセリング前に最も大きく抱えていらっしゃった心配はこれでした。「小さくならなかったらどうしようと怖くもあり、回復時間が長かったらどうしようという心配。」
結果についての心配と、回復についての心配。女性化乳房のカウンセリングで最も多く聞く二つです。この心配に誠実に応えるには、まずこの方の胸がなぜ出て見えるのかを正確に確認しなければなりません。
回復を心配される方には、圧迫服の話を欠かしません。圧迫服が不便なのは事実です。ただ、手術後に伸びていた皮膚を胸のほうへぴったり癒着させるために必ず必要な過程です。なぜ着なければならないのかをお伝えすると、大半の方がその不便さをよく耐えてくださいます。
だから運動の話を先に差し上げます
女性化乳房といっても、すべて同じ女性化乳房ではありません。乳腺組織が発達した場合は運動でなくなりません。一方、脂肪が主な原因であれば、手術より運動と体重管理が先かもしれません。
ですから私は、状態によって「一度運動を頑張ってみてください」というお言葉を先に差し上げます。手術が必要な状態なのか、努力で変わりうる状態なのかを区別して差し上げることが、カウンセリングの第一の役割だと思うからです。

この方もカウンセリングでその話を聞かれ、ご自身の状態を確認したうえで手術を決定されました。感想には、カウンセリングをよくしてくれたというお言葉を残してくださいました。決定を急かさないカウンセリングが、かえって決定を楽にすると私は信じています。
手術室で記憶に残られたこと
手術当日に最も記憶に残ることをお尋ねしたとき、この方は緊張をほぐしてくれて良かったとおっしゃいました。
手術台に横になる瞬間の緊張は、誰にでもあります。その緊張に気づき、一言、一つの手つきでほぐして差し上げることも、私どもがすべきことの一部です。
緊張をほぐす一番良い方法は、気になることをすべてご説明することだと思います。必要であれば同じ内容を何度でも説明し直します。私どもがする説明は手術同意書をいただくための手続きではなく、不安なお気持ちがほぐれるまで交わす対話です。その対話が終わったあとに手術室へお連れします。
「半袖の白いTシャツを着てみたかったです」
手術後に最もしたいことをお尋ねしたときの答えです。大それた目標ではありません。他人には何でもない半袖の白いTシャツ一枚が、ある方には何年も先延ばしにしてきた宿題です。
手術2週目に残してくださった感想で、この方はこう書かれました。「悩む時間にカウンセリングと手術をするのをおすすめしたいです。私はとても満足しています。」
ただしこれはこの方の経験であり、手術を受けるかどうかは診療を通じてご自身の状態を確認したうえで判断されるのが正しいです。運動が先の方も、手術が必要な方もいらっしゃいますから。
その区別から正直に申し上げます。おひとりで悩まず、ぜひカウンセリングにお越しいただければと思います。手術をおすすめすることもあれば、運動を先にしてみてくださいと申し上げることもありますが、どちらであれ心からお力になりたいのです。