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「緊張した」という一言だけ残された感想
緊張した。
初めての訪問の印象を尋ねる欄に、この方はこの一言だけを書かれました。言葉数の少ない感想ほど、かえって本心が濃く残る場合があります。今日は、その短い感想をそのままお伝えします。
一番大きな心配は費用でした

この方の一番大きな心配は、痛みでも傷跡でもなく、費用でした。
診療室でよく出会う心配です。女性化乳房は、状態によって健康保険の適用の有無が変わることがある疾患です。どのような条件でどう変わるのかは、個人の状態と検査結果によって異なるため、あらかじめ断定するよりも、診療の際にご自身の場合を基準に確認されるのが最も正確です。私どももカウンセリングでその部分を一緒に確認して差し上げます。
「運動がとてもしたいです」
手術後に最もしたいことを尋ねる欄には、こう書かれました。「運動がとてもしたいです。」
緊張したという一言と、この一文のあいだに、この方が越えてこられた時間がすべて入っていると思います。心配を抱えてドアを開け、今は、したいことを書けるようになったのです。
運動を尋ねられる方には、順序を分けてお伝えします。回復期間中は上半身の運動をされないほうがよいです。ただ、軽いウォーキングや下半身のスクワット程度はされても大丈夫です。何もするなという意味ではなく、胸のほうに力が入る動作だけをしばらく後回しにしてくださいという意味です。
手術が終わりではありません
私は手術で診療が終わるとは思いません。むしろ手術前より手術直後からより細やかに見ます。経過を長く見守りながら管理し、何かあったときにいつでも相談すれば解決するという信頼を差し上げることが大切だと考えています。
短い感想の最後の行
同じ悩みを抱える方へは、おすすめしたいという趣旨のお答えを残されました。これもこの方の経験から出た言葉であり、手術を受けるかどうかは診療を通じてご自身の状態を確認したうえで判断されればよいのです。
緊張したお気持ちのままお越しになっても大丈夫です。おひとりで悩んでいるあいだは、答えがなかなか出ません。ご来院いただいて対話を交わすその時点から悩みが整理され始めると思いますので、怖がらず一度お越しいただければと思います。